「警備の強化について調べていたら、機械警備という言葉を聞いたけどどういう意味?」
「機械警備って警報鳴らすだけなの?どんな効果があるの?」
「警備員を常駐させるのは難しいけど、機械だけじゃやっぱり少し不安……」
テレビや新聞では毎日のように犯罪がとりあげられています。そういった事件を経験したことがないと、どうしても現実味は湧いてこないもの。「対策したほうがいいとは思うけど、どんな効果があるのかよくわからない」という方も多いのではないでしょうか?
今回は”機械警備”をテーマに、導入する目的や効果、普段の仕事や生活への活用事例などをご紹介します。導入の参考になれば幸いです、ぜひ参考にしてみてください。
機械警備とはどんな意味?
まずはそもそも「機械警備とはなんなのか?」という疑問から、解消していきましょう。
警備員ではなく火災感知器や監視センサーを活用する
機械警備とは、施設に取り付けたさまざまなセンサーや設備によって犯罪を未然に防いだり、被害を最小限に抑えたりするための仕組みです。警備員を配置する常駐警備に対し、機械を配置して警備することを機械警備と呼びます。
センサーによっては犯罪だけでなく火災や機器の故障など、さまざまな事態に対応することができます。人がいなくてもあらゆるトラブルに対応が可能。これから、機械警備の需要は増えていくのではないでしょうか。活用できそうな場所はいくらでも考えられます。
警備員は機械の異常を察知して対応する
機械を配置しても、異常があったときに対応できなければ意味がありません。多くの場合は基地局の警備員に異常を知らせる警報が届き、警備員が現地に向かったり、カメラや電話で確認したりするなどの対応をおこないます。
機械警備の大きな目的は、異常の早期発見と早期対応です。少ない人員でより広い範囲、多くの場所の異常を発見できるので、常駐警備に比べて低コストで高い効果を得られます。
機械警備のおもな導入先と設置事例
次に、各施設における機械警備の導入例や、防犯以外で活用している事例をご紹介します。
マンション
日中は管理人が常駐していますが、夜間や休日はお休みの場合が多いです。また、規模の大きなマンションでは管理人ひとりで駐車場、駐輪場やエントランス、すべての階の見回りをするのは難しいものです。オートロックでも、隙をついて侵入しようとする部外者もいます。
機械警備を導入すれば、カメラやセンサーで不審者や火災の発生を検知できます。また、居室の火災報知器やガス検知器と連動させることで、24時間いつでも外からではわからない異常を早期発見し、速やかに対応することができるようになります。
高齢者の住むお宅にボタンを設置して、急な体調の悪化や暴力事件など、入居者の身の危険に対応できるようにすることもできるでしょう。ゴミの不法投棄、違法駐車や迷惑駐車の予防と発見にもつながり、防犯のみならず入居者の安心と快適性の向上にも役立ちます。
一般住宅
最近では一般住宅の警備システム(ホームセキュリティ)導入も増えてきています。防犯や防災のほか、高齢者の体調悪化をいち早く発見したりといった緊急事態への備えのほか、留守中に子供やペットの様子を確認したりなど、便利で安心なサービスを提供している企業もあります。
店舗やオフィス
法人個人を問わず店舗やオフィスなど、機械警備は多くの場所で導入されています。人の侵入や火災の検知はもちろんのこと、店舗での金庫の扉の開け閉めだけでなく、金庫の移動や振動、焼き切りを検知できるセンサーもあります。
また、関係者による犯罪も施設の出入りやドアの開け閉め、映像の記録を残すことで発生の抑止も可能になります。トラブル発生後でも、記録から原因や該当者を絞り込むこともできるでしょう。
そのほかにも勤怠管理に使ったり、遠隔地にある本部や事務所から、店舗や現場の状況をモニタリングしたりすることも可能です。業務の進捗や人員状況、不審な行為や問題行動がないかの確認など、経営改善に活用している企業もあります。
学校や医療機関
近年では学校や医療機関などの公共施設でも機械警備が導入されています。学校では赤外線センサーで授業中や深夜などの不自然な時間帯の侵入者を検知して、児童や生徒に危険が及ぶ前に対応できるようになります。教室の様子を録画できるようにすれば、教員研修での活用、生徒の様子を確認できることでいじめの早期発見にも役立てることができます。
医療機関でも高齢者や精神疾患の患者さんの危険行為や徘徊などの発見に一役買うでしょう。備品や薬品、書類の持ち出しや在庫保管状況、赤ちゃんの様子の確認もより簡単にできるようになります。
機械警備の導入でどの程度の安全対策ができるの?
機械警備を導入することで、得られる安全対策はどの程度のものなのでしょうか。この章では機械警備で可能になる対策方法を、具体的にご紹介していきます。
不審者を音と光で撃退できる
機械警備に使われる機器には異常の検知だけでなく、大きな音や光で現場の周囲に異常を知らせることができます。また、人がいるように見せかけて侵入者を威嚇して撃退したり、犯行を遅らせることができます。
ガラスを割られたら警報ベルで諦めさせる
空き巣などのよくある侵入経路として挙げられるのが、窓ガラスです。侵入を検知するセンサーには、赤外線で通路の人やモノの通過を検知するもの、ドアや窓の開閉を検知するもの、体温を検知するものなど、目的や場所に応じてさまざまなものがあります。
その中に”ガラス破壊センサー”と呼ばれる、振動やノックでは反応せず、破壊のみを検知できるセンサーがあります。
ガラス破壊センサーを導入すれば、ノックや振動で警報が鳴らないことに安心している犯人を撃退することが可能です。ガラスを破壊した瞬間に強力な警報ベルを鳴らすことで、大きな動揺を与えて威嚇。巧妙な防犯対策に、犯人は尻尾を巻いて逃げ出すことでしょう。
異常発生時は現場に警備員を派遣し、緊急対応できる
先ほど説明したとおり、機械警備はさまざまなところで導入されています。しかし、機械警備ではあくまで防犯と異常の早期発見、威嚇などしかできません。また、機械だけでは正確な状況の把握は難しいでしょう。うっかり警報を鳴らしてしまうことも考えられます。
技術の進歩によってセンサーの精度が上がった現在でも、誤作動や誤報が起きる可能性はあるのです。万が一異常があった場合、確認と対応ができなければ被害を止めることはできません。機械警備と対応をする人員の確保は、セットと考えたほうがよいでしょう。
緊急時でも対応できる!機械警備を導入しよう
突然発生する犯罪やトラブル、いついかなるときも安全を確保するために、機械警備の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
機械の設置と警備員を配置しよう!
防犯機械の中には設置が簡単で個人でも使えるものもありますが、その多くは防犯が主な目的になっています。いざ侵入されてしまったり、火災が起きてしまったりしたときに本当に必要なのは、その事態への直接の対応です。
そして、緊急事態はいつ何が起こるかわかりません。ひんぱんに起こるようなことではないので、対応も難しく危険をともなうでしょう。自宅や店舗、オフィスを自分で警備する、という方は多くないです。
警備会社では機械警備機器の販売や設置、緊急時の警備員の派遣や防犯に関する相談を受け付けています。警備員の派遣を契約していれば、異常があった場合すぐに現地に駆けつけ、適切な対応と報告をしてくれます。
オフィスや店舗で警備の設定を忘れてしまった場合も安全確認と警備の設定をしてくれたり、昼間であれば異常を検知したことを電話で連絡してくれたりします。対応の流れは会社によって異なりますが、どんなときでも安心できるでしょう。
トラブルが発生したのが深夜の時間や留守の場合は現場に急行し、もしそれが誤作動や誤操作によるものであった場合は、あとから報告をしてくれます。いずれにせよ機械警備によってすぐに対応してもらえることが大切で、同時に警備員を配置することが重要です。
まとめ
機械警備を導入すると、防犯だけでなく、さまざまな状況を把握、確認することができるようになり、経営や生活の質の改善にもつながります。機械警備は防犯上非常に効果が高くトラブルを早期発見し、被害を最小限に抑えることができます。そのためには対応する警備員の配置も必要不可欠です。
事件や事故はいつどんなことが起こるかわかりません。取り返しのつかない被害が出て後悔する前に、早めに備えておきましょう。どうすればよいかわからない場合も、まずは相談してみることをおすすめします。